5th dream Box 〜5dBのセンテンス〜

5dBで綴る小さなセンテンスの集まりです。 From 2006.9.1 (ドラマ、ミステリィ、映画、音楽に関するブログ)

昨日『三月は深き紅の淵を』を読了しました。

寝る前にちょっとずつ読んでいたので、3ヶ月くらいかかってしまったなぁ。。。
しかし、不思議な本だった。
自分が手に取っている『三月は深き紅の淵を』。
劇中で何冊も存在する『三月は深き紅の淵を』。
誰かが書いてる途中の『三月は深き紅の淵を』。

様々な『三月は深き紅の淵を』が存在している。
本当の『三月は深き紅の淵を』はどこにあるのか?
読み終わったらと思ったら、それは『三月は深き紅の淵を』の始まりであった。


4章に分かれ、それぞれがオニムバス形式をとりながら、『三月は深き紅の淵を』に関するストーリーが展開される。
これから書かれるべき『三月は深き紅の淵を』に関する話。
既に書かれた『三月は深き紅の淵を』の作者を巡る話。
未来に託された『三月は深き紅の淵を』の話。
現在執筆中でありつつパラレルワールドを形成する『三月は深き紅の淵を』の話。

話的に面白いかというと、それぞれ章によって内容が異なるので一概には言えないが、つまらなくはなかった。
むしろ、先が気になる巧い書き方をしているなと感じた。
文章もキレイな表現が多く好感が持てた。
一見短編の集まりのような体裁をとっている本としては、想像以上に楽しめたのではないだろうか。
初めての恩田陸。
悪くは無い印象で締められたかな。
出来れば、ちゃんとした長編も読んでみたい。
でも、作品によって系統が大分違うようなので、ちょっと慎重になってしまいそうかなぁ。